2015年12月01日

空き家のせいで不動産価値が下がったら・・・

あなたの空き家問題
上田 真一
日本経済新聞出版社
2015-10-15

前回ご紹介したこちらの本から、今日は「放置空き家の隣地は不動産価格が下がる」を紹介します。

空き家の多くは建築後30年以上が経過しており、定期的なリフォームがされている場合などを除いて、建物の価値はほとんどありません。

そのため、空き家の価値は土地の相場から解体費用を引いたものになるのが一般的です。

廃屋のような建物でも、それ自体は解体されるため、土地の価値に及ぼす影響はさほど重要ではありません。

しかし、廃屋のような空き家の隣にある土地の価値はそうはいきません。

いつ解体されるかもわからないような空き家が隣ににあれば、不動産の価値は下がってしまうためなのです。


不動産を買うというのは人生の一大イベント、ほとんどの人にとって、人生の重要なターニングポイントです。

少し前に、埼玉県で10年以上もほったらかしにされ、廃屋状態になっている空き家の隣家が売りに出されてました。


空き家の老朽化はかなり進んでおり、屋根は抜け落ち、外壁は剥がれ、一部の窓は割れていました。

庭にはゴミが散乱し、木は大きく成長し隣地に越境、ツルが建物の一部を覆っていました。

その隣の家が販売されたのです。


売りに出された家の所有者は、高齢になったため施設に入居することになった女性でした。

予定よりも施設への入所金や家賃が高く、老後資金が足りなくなりそう、というのが売却の理由でした。


また、「私が施設に入ったらこの家も空き家になってしまう。子どもたちは遠くに住んでいて管理できない。隣のように近所に迷惑をかけたくない」というのも売却の理由でした。

そこで近くの不動産会社に査定を依頼しました。


査定書には、「隣に景観を損ねる程度の空き家があるため、相場価格よりも低い価格となります」とありました。

つまり、老朽化した放置空き家が「嫌悪施設」として査定されていたのです。

嫌悪施設とは不動産業界の用語で、一般的に嫌われる施設の総称となります。


代表的なものにごみ焼却場や下水道施設、人によって不快感を持つような施設を言います。

不動産取引を規制する宅地建物取引業法は、消費者の不利益になるような事実を故意に告げないことを禁止しています。

つまり「隣に崩れかけている放置空き家がある」ことが購入検討者の判断に重大な影響を及ぼす場合、その事実を不動産会社が告げないことは法律違反となってしまう可能性まであるのです。

所有者はこの査定に驚きましたが、一方で納得してしまう部分もありました。

仮に自分の子どもがこのような状態の空き家が隣にある土地を買うと言ったら反対すると思ったためです。


何と
か庭だけでも綺麗にしてもらえないかと、不動産会社の担当者隣の空き家所有者に手紙を送りましたが、何の返事も返ってこなかったそうです。

所有者は査定書を書いてくれた不動産会社に依頼し、別の不動産会社に自宅を買い取ってもらうことにしました。

相場よりも3割安い価格でした。このように、放置空き家は地域の景観を損ね、衛生上の問題や治安悪化の恐れがあるだけでなく、周辺にある不動産の価値まで下げてしまうのです。


工務店など住宅の造り手には関係ないと思われるかもしれない「空き家問題」ですが、上記のような状態の不動産が増えれば、大変な土地探しはますます大変になるため、お客さまが建築を諦める要因につながるかもしれません。

報道が増えてきた空き家問題から住宅管理の大変さもわかり、建築に二の足を踏むお客さまも増えることでしょう。


空き家の所有者も近隣も、施工業者も、誰も彼もが何かしらの迷惑や被害を被る可能性は増える一方です。

解決を探るには、まず現状把握から!ですネ。

 
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます♪
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この記事へのコメント

1. Posted by 元単身赴任のYH   2015年12月02日 17:54
こんにちは。

空き家があると、周辺の価値も下がってしまうのですね。
知りませんでした。
土地を物色している人にとっては、安く買えてよいのかもしれませんね。

厳島神社に行ってきました。
いいところですね!
時間の関係でロープウェイ乗り場までしかいけませんでした。頂上からの眺めを楽しみたかったです〜。
木村屋本店の紅葉饅頭がおいしかったです〜
2. Posted by ビルダーナース   2015年12月08日 22:28
>元単身赴任のYHさんへ

厳島神社、楽しまれたようで良かったです(*^_^*)
次回お越しの際は山頂からの瀬戸内海をお楽しみくださいね。
紅葉饅頭屋さんはたくさんあって、どこで食べるか迷いませんでしたか??
鹿ちゃんたちにも癒されたかな、、、、??

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ビルダーナースです
アラフォー女子。
A型。かに座。7月11日生まれ。
千葉市花見川区育ち。千葉→東京→千葉→名古屋→広島と移動し、現在は広島市在住。双子の片割れ(兄)がいます。

趣味は家事、映画、読書、散歩、人間観察。


技術屋で建築家の社長と2人で地場ビルダーを立ち上げた経験あり。


立ち上げ当初は業績も順調でしたが、3年目に大きな壁にぶつかりました。

この時、技術力やデザイン力だけではなく、PRやマーケティングを真剣に考えるようになりました。そこで主にHPで集客するスベを身に着け、金なし、地縁なし、営業マンなしで、なんとか受注できるようになりました。


得意なことは集客デザイン。そのためのHP制作やチラシ・カタログ・パンフレットの企画、制作・マーケティング施策の企画。コーチングを通してその施策を継続できるようサポートすること。


現在は工務店・ビルダー・職人・設計士さんのコンサルティングやコーチング、執筆活動などを通じて地場でがんばる方々を実務面とスピリチュアルな面から支援しています。


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どうやって心を整えていけば良いかも、コーチングなどではお話させてもらうことが増えました。




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