2014年11月15日

経済成長のための住宅施策を続けても誰も幸せじゃない


前回ご紹介したこちらの本から、どうして「1住宅=1家族」システムが成り立ち、続いているのかその見解を今回は転載しますね。




津波によって流されたのが多くの戸建て住宅だということが象徴しているように、こうした住宅の供給システムそのものが全面的に否定されたのだと思います。

それにもかかわらず、「1住宅=1家族」を前提とする供給システムは今後も有効なのだろうか。

高度成長にはたしかに有効だったかもしれません。

少なくとも日本の経済成長には非常に貢献したと思います。

自己責任で住宅を購入させて、そのメンテナンス費や危険負担に対する準備もすべて自己責任という方法は、あまりに生活者に対して負担が大きすぎます。


こうした震災や津波のような災害は、それに対処するのは自己責任では不可能だということをはっきりさせます。

国家の側の負担軽減には役立ちますが、だからこそそれが経済成長に貢献してきたのだと思います。

経済を活性化させるということが目的化されて、その目的のために住宅政策を考えるという方法は完全に順番が逆です。


住宅を経済成長のための道具にするというような、こんな方法がこれからも有効だとは思えません。
もう一度考え直すことが必要だと思います。

すなわち経済成長はこれからも目的化されるべきなのか。

このまま経済成長を目的化してあらゆる国家の政策がそれに従属することが正しい方法なのか。

経済が成長すればするほど私たちは幸せになるのだろうか。

20世紀は、たしかに経済成長が国家原理だったと思いますが、これからはどのような理念で国家を運営するのか、と思います。



住宅政策は経済のためにあり、今後それは変わりそうもなく、人口減に空き家増加と、生活者への負担が増していくのはわかりきっていてもなおも変わる気配なし。

書かれているように、住宅政策を考える大元の土台が崩れているのは、みんなもうわかりきっているのにね。

いつになったら変化の兆しは見えるのかなぁ・・・



「1住宅=1家族」という形式をまったく疑うことなく受け入れてしまって、それが身体化されてしまっているのはなぜか。

それが二番目の問題です。
理由のひとつはプライバシーに対する意識だと思います。

私たちは自分たちの家族のプライバシーを守ることが
「1住宅=1家族」の中心原理であると考えています。

では、プライバシーの中心として捉えるようになったのはいつからなのか。

これは住宅供給の仕方と深く関係しています。

前述のように、1950年に金融公庫法、1951年に公営住宅法、1955年に住宅公団法ができて、住宅が大量に供給されるようになった。

その際に重要だったのがプライバシーでした。

玄関の鉄の扉を閉めてしまうと中は隔離された密室になる。

公営住宅や住宅公団ではそういう住宅を供給してきました。

それはいまでも続いていて、民間ディベロッパーが最も重要と考える核心部分です。

上階の音は聞こえません、階隣に住んでる人たちとも関係なく住むことができます。

オートロックに玄関からエレベーターに乗って誰にも会わずに自分の部屋に行けます、というように。

つまりプライバシーのみにあまりに偏重した隔離施設のような住宅を供給してきたんです。

そのプライバシーに対する偏重が
「1住宅=1家族」システムを支えてきた理由であると同時に、その

住宅システムによってプライバシーという考え方を身体化させられてきたのだと私は思います。

隣の人と関係なく住める住宅を、私たち建築家もずっと供給してきました。

そこでなにが阻害されているのかというと、お互いが助け合うような関係性です。

助け合って住むと口にすると、なにか偽善的な感じがしませんか?

私たち自身、現実に助け合いながら生きています。

助け合わないと生きられるはずがない。

僕だってそうだし、みなさんもいろいろな人に助けられながら生きておられるはずです。

にもかかわらず、いまの私たちの生活を現実的に考えてみると、どうもそれがウソっぽく聞こえてしまう。

今の住宅を中心に考えるからです。

それが
「1住宅=1家族」という住宅供給システムと決定的に矛盾するからです。

さらにいうなら、それが経済成長という政策と矛盾するからです。

助け合って住むという住み方を偽善的と感じる私たちの感性こそ疑うべきなのではないか、というのが三番目の問題です。



プライバシーを確保しながら周囲と助け合う関係性を築く、というのはなかなか難しいですね。

助け合って住むのが偽善とまで思わずとも、それってどういう状態ですか?と私もよくわかりません。

経験のないことはこれから少しずつでも実践していきたいとは思いつつ、さてどうやって?というのが現状です。



この本で問題提起されている経済偏重を変えたほうがいいと多くの人も感じてはいても、じゃあ何を指標に?

どこに向かっていくの?

と問われても答えはないので、とりあえずじゃあこのままで、というのが現状なんだろうなぁ。

論じるのは簡単ですが、日常の中で少しでも変えていけることを考えると、そう大きなことじゃないんですよね。

近所では笑顔で挨拶とか、
お店でも接する人にはお互い感じよくとか、
イライラを伝染させないよう心穏やかに整えるとか、

問題は大きなように見えるけど、できることから丁寧に毎日コツコツとね、と思います。

まだ見解は続くので、また次回に!


 
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ビルダーナースです
アラフォー女子。
A型。かに座。7月11日生まれ。
千葉市花見川区育ち。千葉→東京→千葉→名古屋→広島と移動し、現在は広島市在住。双子の片割れ(兄)がいます。

趣味は家事、映画、読書、散歩、人間観察。


技術屋で建築家の社長と2人で地場ビルダーを立ち上げた経験あり。


立ち上げ当初は業績も順調でしたが、3年目に大きな壁にぶつかりました。

この時、技術力やデザイン力だけではなく、PRやマーケティングを真剣に考えるようになりました。そこで主にHPで集客するスベを身に着け、金なし、地縁なし、営業マンなしで、なんとか受注できるようになりました。


得意なことは集客デザイン。そのためのHP制作やチラシ・カタログ・パンフレットの企画、制作・マーケティング施策の企画。コーチングを通してその施策を継続できるようサポートすること。


現在は工務店・ビルダー・職人・設計士さんのコンサルティングやコーチング、執筆活動などを通じて地場でがんばる方々を実務面とスピリチュアルな面から支援しています。


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