2006年06月08日
夢を語れる力をつける
「このチラシどう思いますか?」
そう見せられたチラシは高気密・高断熱住宅をてがけるビルダーさんなら、誰もが陥りやすい技術表示型でした。
Q値、C値を表示し構造の説明に終始した内容、最後には「今なら1棟○○円、先着3棟」とあります。
技術力をきちんと数字で証明することは大事ですが、一般のお客さまにはQ値、C値の意味はわからないでしょう。
また手がける住宅に自信があるにも関わらず、安売りのような表示は自分たちの首を絞めかねません。
チラシ制作にだけ目がいくと、こうなりやすいですので注意です。
Q:ではどうするべきか?
A:説明する順番を組み立ててから、その順番に見合った内容でチラシを考えてみましょう。
1、興味を引くきっかけをつくる、モデルハウスや見学会場に足を運んでもらう
▼
2、実際に体感してもらう
▼
3、構造や耐震性など技術力についてじっくり説明する
▼
4、じっくり検討してもらう
とういう流れで考えると、先のビルダーさんは3で説明した方がいいことを、1で説明しようとしてピントを外しています。
興味を引くにはQ値、C値を始めから表示するのではなく、その結果によって得られる生活のイメージを具体的に伝えなくてはなりません。
それは「真冬でも家中どこでもTシャツ1枚で過ごせる生活」なのか「真夏日連続30日以上でも、寝苦しさから解放されて睡眠不足にならない快適涼しさの家」という文言になるか、ビルダーさんの一番訴えたい快適さにより変わるでしょうが、そういった表現にします。
それに興味を持ったお客さんが来場してくれたら、なんでそういう生活を送れるのか、技術的背景を数値データや構造モデルで説明するのです。
高気密・高断熱住宅を始めから望んでいるお客さまより、知らないけれど教えてもらったら興味を持ったというパターンの方が多いと思います。
そういう方にいきなり技術説明をしても面倒がられるでしょうから、どんな暮らしを送れるのか、夢を持たせられる文章でチラシは作った方がいいですよ。
そうすれば興味を引くための価格を下げた表示は必要ないですから。
そのためには「夢を語れる力」をつけましょう。
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この記事へのコメント
留守中もコメントありがとうございました。
とりあえず、ご挨拶まで。
快適なお家に住みたいからそれに必要な技術を用いる、開発する等、目的と手段についてアピールポイントって違うと思うし、チラシという媒体なら特にイメージを大事にしなければ読まれないですよね。
書評はもちろん、旅行記も楽しみにしてますね。
>mamiさんへ
そうなんです。目的と手段はきちんと分けないといけないですが、それができないビルダーさんがまだまだ多いです。
それだけアピールしたいことがいっぱいあるんでしょうけど、、、
丁度今日、富裕層関係の本をまたご紹介したんですが、そこで住宅関係の例が出てました。
ご参考まで。
そうですよね。いくら技術力を持っていても、今回記事にしたようなビルダーさんはチラシ代をドブに捨ててますよね。
自信のあるところを強調しようとされているのでしょうが、その前段階として持ってる技術に興味を引くようなチラシにしないと。
>smoothさんへ
記事拝見しましたよ。その本も本屋さんでチェックしてきまーす。
いつもありがとうございます。
そうですよね。いくら技術力を持っていても、今回記事にしたようなビルダーさんはチラシ代をドブに捨ててますよね。
自信のあるところを強調しようとされているのでしょうが、その前段階として持ってる技術に興味を引くようなチラシにしないと。
>smoothさんへ
記事拝見しましたよ。その本も本屋さんでチェックしてきまーす。
いつもありがとうございます。